[中国マーケティング見聞]中国コーヒー市場規模、拡大中。

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中国コーヒーチェーン店数が世界首位に。

昨秋、中国のコーヒーチェーン企業、luckin coffee(ラッキン/瑞幸咖啡)が発売した白酒入りラテ(現地での商品名「酱香拿铁」)が発売初日だけで1億元・542万杯を売り上げ大きな話題になりました。

このluckin coffeeを始めとした中国コーヒーチェーン企業の店舗数は急拡大を続け、全世界におけるコーヒーショップ数で中国が「49700店」と首位に立ったそうです。

アメリカが「40062店」とのことですが、luckin coffee、さらにこれも店舗数を急拡大しているcotti coffee(コッティ/库迪咖啡)の出店計画では今後も継続的に増やしていくようで、差はますます広がっていくと見られます。

中国人のコーヒー消費量は一人当たり年間11杯。

中国人のコーヒー消費量は、一人当たり年間で11杯に過ぎないそうです。

この数字を見ると、近年コーヒーを飲む習慣が急速に広まっているとはいえ、成熟市場との比較ではまだまだ少ないと言えます。韓国では一人当たり1日1杯と言われているので、伸びしろが非常に大きいのが中国コーヒー市場と言えます。

もっとも、中国市場は地域的な食習慣・生活習慣の差が比較的多く、都市部でコーヒーの大衆化が進んでも、同じようなスピード感で地方都市で大衆化が進むとは限りません。

こちらの記事によると、浙江省や四川省の地方都市でコーヒーチェーンに加盟し店舗経営に乗り出したものの、繁忙期は好調だったが、閑散期で売上が伸び悩んでいる、という事例もあるようです。

海外市場開拓に挑戦しつつ、重点はまだ中国市場か。

luckin coffeeやcotti coffeeは海外市場開拓にも積極的に取り組んでおり、cottiは日本市場で池袋や新宿エリアに出店しており、2024年中に2000店舗まで拡大する計画を発表しています。(現実味があるものなのかは、日本市場での出店状況に注視が必要でしょう。)

とはいえ、中国コーヒーチェーン企業にとって海外市場開拓はまだまだテスト段階にあると言えます。まずは足元の中国国内市場における出店計画の達成、安定的な商品供給、それを支えるためのサプライチェーンの確立が課題と言えそうです。

それと言うのも、2023年9月時点のデータで、直近1年の開店数77000店に対して、閉店数も35000店を数えたと言う数字があります。

つい最近、筆者自身よく通る道沿いにも小さな店構えのluckin coffeeが開店しました。テイクアウト型店舗なので当然お客さんはいないのですが、やや活気に欠ける感じも受けました。

中国コーヒー市場は中国アナリストの見立てではまだまだ急成長していくようですが、実際どうなっていくのかは、見守っていきたいと思います。

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