[中国マーケティング見聞]活況を呈する中国のラーメン屋市場。

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中国ラーメン屋(中式面館市場営業収入)市場規模。

中国大手シンクタンク・艾媒諮詢の予測では、2024年の中国におけるラーメン屋の売上規模は、4306億元(現在のレートで約8.6兆円)を突破する見込みとのことです。年間成長率は12.7%と、順調な成長を見せている業界と言っていいと思います。

なお、上記予測と別のソースとなりますが、海通証券の予測では2025年には4700億元(約9兆円)に達するだろう、というものもあります。

日本の外食産業調査によると、ラーメン屋市場規模はおよそ6000億円のようなので、人口比に応じて、やはり中国の市場規模は桁が違います。

フランチャイズ形式の店舗が注目を集めている。

ラーメン屋というと、個人経営で店主が独自の味にこだわり経営しているイメージがありますが、一方で、フランチャイズ形式で店舗拡大をするグループもあり、中国では近年、「陳香貴(陈香贵)」や「和府捞面」、「張拉拉(张拉拉)」などが店舗数を一気に拡大してきました。

ただ、直近1〜2年は店舗数が伸び悩んでいるという報道も見られます。

中国の業界レポートによると、「陳香貴」は2022年8月時点で237店舗だったのが、2023年12月時点で239店舗と、増加数が2店舗に留まっているそうです。

こういったフランチャイズ形式のラーメン屋間での競争は激しく、あまりに急速に店舗数を増やしながらSNSで味について悪評が広まった店が、拡大時以上に急速な閉店ラッシュに遭った事例もあるようです。

とはいえ、フランチャイズ形式のメリットはもちろんあり、すでに確立されたブランド力や店舗運営ノウハウの活用など本部から得られるサポートも少なくありません。

口コミ評価の分水嶺は「30元」?

先ほど参照した記事のタイトルは、「人気ラーメン屋、30元では売れない。(一碗30元,网红面馆卖不动了)」というものでした。

そう言われるとそんな気もするし、そんなこともない気がします。

参照記事に対する一般消費者のコメントでも、「30元だから売れないんじゃない。まずいから売れないんだ。」「たとえ100元でも美味しければ一定のファン層はつく。」といったコメントが見られました。

「30元」というのは一つの目安だと思いますが、中国ではラーメン以外に小皿一品料理(例えばラム肉の串焼きや、細切り野菜の酢和え、など)をつけて注文することが多いので、ラーメンだけで25元を超えると少し割高な気は確かにします。

いずれにせよ活況を呈する中国ラーメン屋市場、SNSの成熟による消費者の意見の統合と店舗経営への反映の精度も上がっているのか、昔に比べると店舗の魅力自体は増していると思います。

(参照記事:「一碗30元,网红面馆卖不动了」など。)

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